圧迫骨折のマットレスおすすめ3選|整骨院が選び方と寝方を解説


「圧迫骨折をしてから、夜になると背中が痛くて眠れない」

「朝、ベッドから起き上がるときが一番つらいと言っている」

当院にも、圧迫骨折後の痛みで眠れないというご相談が多く寄せられます。ご本人からだけでなく、ご家族から相談を受けることも少なくありません。

圧迫骨折後の寝具選びは、他の腰の症状とは考え方が違います。問題になるのは寝ている姿勢そのものより、そこから起き上がる動作だからです。

本ページでは、大分市のゆらぎ整骨院が、圧迫骨折後の方に向けた寝具の選び方を解説します。買い替える前に試せる方法もあわせてご紹介しますので、参考にしてください。

目次

圧迫骨折後のマットレス選びで満たすべき条件

この章の結論

圧迫骨折後の寝具で見るべき条件は、横向きで肩が沈む余地があること、起き上がるときに沈み込まず支えになること、腰の位置が落ち込まないことの3つです。

理由はこのあと順に説明しますが、先に結論からお伝えします。

横向きで肩が沈む余地があること

圧迫骨折後は、仰向けで背中が伸びると痛みが出やすく、横向き寝が中心になります。当院でご相談を受ける方も、ほとんどが横向きで休んでおられます。

横向きの姿勢を保つには、肩が適度に沈む必要があります。硬すぎる寝具では肩が押し返されて圧迫感が出るため、その姿勢を朝まで続けられません。

起き上がるときに沈み込まず支えになること

圧迫骨折後にもっとも負担がかかるのは、寝ているあいだではなく起き上がる瞬間です。

このとき、手をついた場所が沈み込んでしまうと体を支えられず、背骨に力が集中します。肩は沈んでほしいが、手をつく場所は沈んでほしくない。この相反する条件をどう満たすかが、圧迫骨折後の寝具選びの核心です。

腰の位置が落ち込まない支持力があること

腰やお尻が深く沈むと、寝返りや起き上がりのたびに背骨が動かされます。骨折した椎体に、動作のたび負担が加わる状態です。

柔らかければ体に優しいというわけではありません。骨折部を安定させるという観点では、必要な硬さがあります。

この3条件を満たすものとして、当院ではエアウィーヴのベッドマットレス、モットン、サカイの敷布団を候補として挙げています。それぞれの向き不向きは後半で解説します。

圧迫骨折で起き上がりがつらい理由

この章の結論

横になった姿勢と体を起こした姿勢とでは、骨折した椎体にかかる力が変わります。だから寝ているあいだより、起き上がる瞬間がつらくなります。

姿勢によって椎体にかかる力が変わるため

これは診断の場面にも表れています。国立長寿医療研究センターの解説によれば、高齢者の椎体骨折の診断では、X線の側面像を寝た姿勢と座った姿勢の両方で撮影し、寝た姿勢では潰れていない椎体が座った姿勢で潰れるかどうかを確認する方法が用いられることがあります。

つまり、姿勢が変わればその椎体にかかる力も実際に変わるということです。横になっているあいだは負担が軽く、体を起こすと一気に増える。「寝ているときは平気なのに、起きるときだけ痛い」という訴えは、この力学で説明がつきます。

起き上がる動作で前屈と回旋が同時に加わるため

仰向けの状態から腹筋を使って上体を起こすと、背骨には前に曲げる動きとひねる動きが同時にかかります。骨折した椎体にとって、この組み合わせはもっとも負担の大きい動きのひとつです。

一度横向きになってから、肘と手で押し上げるように起き上がると、この負担はかなり減らせます。動作を変えるだけで痛みが軽くなる方は少なくありません。

沈み込む寝具では起き上がるときに力が入らないため

横向きから肘で押し上げる方法をとろうとしても、寝具が柔らかすぎると肘が沈んで支えになりません。力が逃げるぶん、背骨のほうで踏ん張ることになります。

寝具の縁が体重で崩れるタイプも同じです。ベッドの端に手をついても沈んでしまえば、支えとして機能しません。柔らかい寝具が体に優しいとは限らない理由が、ここにあります。

圧迫骨折後に横向き寝が中心になる理由

この章の結論

仰向けで背中が伸びると痛みが出やすいため、横向きが選ばれます。ただし横向きは肩に体重が集中する姿勢でもあり、寝具の条件が変わります。

仰向けで背中が伸びると痛みが出やすいため

仰向けで平らな面に寝ると、背中が伸ばされます。骨折した椎体の位置によっては、この姿勢で痛みが強まります。

横向きで軽く背中を丸めた姿勢が楽だと感じる方が多いのは、伸ばされる方向の力がかからないためです。ご本人が自然に選んでいる姿勢には理由があります。

横向きでは肩と骨盤の沈み込みが必要になるため

横向きになると、体重を支えるのは肩と骨盤の側面という限られた2か所になります。この2つが同じ程度に沈まなければ、背骨は横から見て曲がった状態になります。

硬い面では肩が沈まないため、体は後ろへ傾こうとします。結果として姿勢が定まらず、一晩に何度も体勢を変えることになります。

硬すぎる寝具では横向きが続かないため

「腰の骨を折ったのだから硬いほうがいい」と考えて、硬い寝具を選ばれる方がいます。ところが実際には、肩が圧迫されて横向きが続かず、仰向けに戻って背中が痛むという流れになりがちです。

必要なのは、肩は沈み、腰は支えられるという部位ごとに違う条件です。1枚の均一な硬さで両立させるのは簡単ではありません。この点が、後述する製品選びに直結します。

圧迫骨折後に避けるべきマットレスの特徴

この章の結論

避けたいのは、腰が深く沈む低反発タイプ、肩が沈まない硬すぎる高反発タイプ、そして縁が崩れて起き上がりの支えにならないものの3つです。

腰が深く沈む低反発タイプ

包み込まれるような寝心地は、痛みがあるときほど心地よく感じられます。ただし腰が深く沈むと、寝返りや起き上がりのたびに背骨が動かされることになります。

また、沈んだ状態からは肘で押し上げる力が入りません。寝ている最中の心地よさと、起き上がるときの安全性は別の話です。

肩が沈まない硬すぎる高反発タイプ

前述のとおり、硬ければ安全というわけではありません。横向きで肩が押し返されると、その姿勢を保てなくなります。

とくに高齢の方は痩せて肩の骨が当たりやすく、硬い面では圧迫感が強く出ます。横向き寝が中心になる以上、肩の沈み込みは外せない条件です。

縁が崩れて起き上がりの支えにならないもの

圧迫骨折後は、ベッドの端に腰かけてから立ち上がる動作が中心になります。このとき縁が体重で沈んでしまうと、支えになりません。

三つ折りタイプの薄いマットレスや、へたった敷布団も同様です。寝心地のレビューには出てこない条件ですが、圧迫骨折後はここが毎朝の負担を左右します。

コルセットを装着したまま寝る場合の注意

就寝時の着脱は主治医の指示に従ってください

コルセットを就寝時に外してよいかどうかは、骨折の状態と時期によって指示が異なります。必ず主治医の指示に従い、自己判断で外さないでください。以下は、装着したまま寝る指示が出ている場合の工夫です。

仰向けなら膝の下に高さをつくる

仰向けで寝る場合は、両膝の下に枕やクッションを入れてください。膝が軽く曲がることで骨盤が後ろへ傾き、腰の反りがゆるみます。

背中が伸ばされる感覚が和らぐため、仰向けで眠れなかった方が眠れるようになることがあります。家にあるもので試せます。

横向きなら膝を軽く曲げて背中を丸めすぎない

横向きでは、膝を軽く曲げた姿勢が楽に感じやすくなります。ただし、丸めすぎると背中側が引き伸ばされて別の痛みが出ることがあります。

膝のあいだにクッションを挟むと、骨盤のねじれを防げて姿勢が安定します。丸めるというより、力を抜いて自然に曲がる程度を目安にしてください。

コルセットの縁が当たって痛いとき

装着したまま横になると、コルセットの縁が体に食い込んで痛むことがあります。薄手のインナーを1枚挟むと、擦れを軽減できます。

それでも痛みが強い場合は、サイズや装着位置が合っていない可能性があります。我慢せず、処方を受けた医療機関に相談してください。

マットレスを買う前に今の寝具で試せること

  • 起き上がり方を変えて痛みが変わるか試す
  • 横向きで肩が沈んでいるか家族に見てもらう
  • 寝床の高さを上げてみる

起き上がり方を変えて痛みが変わるか試す

まず試していただきたいのがこれです。腹筋を使って真上に起き上がるのをやめ、一度横向きになってから、肘と手で上体を押し上げて起きる方法に変えてみてください。

これで朝の痛みが明らかに軽くなるようであれば、問題は寝ている姿勢ではなく起き上がる動作にあったということです。寝具を買わずに解決する場合もあります。

そのうえで「肘をついても沈んで力が入らない」と感じるなら、そこが寝具を見直す理由になります。

横向きで肩が沈んでいるか家族に見てもらう

いつもの寝具で横向きになり、正面から見てもらってください。見るのは、頭から背骨、骨盤までのラインです。

肩が沈まずに体が持ち上がっていたり、逆に腰だけ深く落ち込んでいたりする場合は、硬さが合っていません。スマートフォンで撮ってもらうと、ご本人も確認できます。

寝床の高さを上げてみる

床や畳に布団を敷いている場合、起き上がったあとに床から立ち上がる動作が加わります。これは背骨にも足腰にも負担の大きい動きです。

目安は、腰かけたときに足裏が床につき、膝が直角になる高さです。すのこ台やベッドと組み合わせて高さを作るだけで、朝の負担が変わることがあります。マットレスを検討する前に確認する価値があります。

圧迫骨折後に向くマットレスの条件別おすすめ3選

圧迫骨折後の寝具が合っているかどうかは、翌朝の起き上がりやすさで判断することになります。店頭で数分横になっても、そこまではわかりません。

以下の3つはいずれも返金保証が設けられており、自宅で試したうえで判断できます。返送の条件や申請の期限は変更されることがあるので、購入前に各公式サイトでご確認ください。

当てはまる状況選ぶもの理由
肩は柔らかく、腰は支える硬さにしたいエアウィーヴ ベッドマットレス3段階の硬さを肩・腰・脚で組み替えられる
費用を抑えて、体重に合った硬さを選びたいモットン体重帯ごとに硬さが分かれており、購入時に選べる
床や畳で寝る環境を変えられないサカイの敷布団厚みがあり、床の硬さが直接伝わらない

肩と腰で硬さを分けられる|エアウィーヴ ベッドマットレス

圧迫骨折後の条件にもっとも素直に応える形です。2段階の硬さのパーツを組み替えられるため、肩の部分だけ柔らかく、腰は支える硬さに、という設定ができます。

前述したとおり、圧迫骨折後は「肩は沈んでほしいが腰は沈んでほしくない」という相反する条件が同時に求められます。1枚の均一な硬さでは、どちらかを諦めることになります。部位ごとに変えられる構造は、この問題を正面から解決します。中材が水で洗える点も、長く使ううえで利点になります。

エアウィーヴ ベッドマットレス S03

エアウィーヴ

ベッドマットレス S03

エアファイバー®が3分割になっており、各パーツの表裏で硬さが異なります。肩は柔らかく、腰は硬くといった組み合わせができるベッドマットレスです。

硬さ
3分割・2段階で調整
お手入れ
中材まで水洗い可
返金保証
30日間
公式サイトを見る

保証内容・価格・仕様は変更される場合があります。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

体重に合った硬さを選べる|モットン

購入時に体重帯に応じて硬さを選べる高反発マットレスです。1枚もので選ぶ場合、体重に合わない硬さを選ぶと、腰が沈むか肩が押し返されるかのどちらかになります。

硬さをあらかじめ指定できることが、この失敗を防ぎます。痩せ型の方であれば、もっとも柔らかい140Nが目安です。部位ごとの調整はできませんが、費用を抑えたい場合の現実的な選択肢になります。

モットン 高反発マットレス

高反発マットレス

モットン

体重に合わせて硬さを選べる高反発マットレス。90日間の返金保証があり、自宅で寝てから判断できます。

硬さ
体重帯から選択
返金保証
90日間
寝返り
高反発で妨げにくい
公式サイトを見る

保証内容・価格は変更される場合があります。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

床や畳の環境を変えられない場合|サカイの敷布団

正直にお伝えすると、圧迫骨折後の方には床や畳よりベッドのほうが向いています。前述のとおり、床から立ち上がる動作が背骨に負担をかけるためです。

ただ、住環境やご本人の希望で寝る場所を変えられないこともあります。その場合、厚みのある敷布団にすることで寝床の位置が数センチ上がり、底つきも避けられます。環境を変えられないなかでの次善の選択肢として考えてください。

サカイ Recovery design 敷布団

サカイ

Recovery design 敷布団

床や畳に直接敷ける形でありながら厚みのある敷布団。ベッドを置かずに底つきを避けたい方に向いています。

敷き方
床・畳に直接
返金保証
30日間
形状
継ぎ目のない一枚
公式サイトを見る

保証内容・価格は変更される場合があります。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

マットレスより先に医療機関へ相談すべき場合

この章の結論

圧迫骨折は多くが自然に軽快しますが、痛みが遷延したり、あとから強まったりする例もあります。寝具の検討より受診が先の場面があります。

痛みが遅れて強まることがあるため

高齢者の椎体骨折では、はっきりした外傷のきっかけがなく、発生時期もわからないまま、遅れて痛みが強まることがあると指摘されています。

また、骨粗鬆症による椎体骨折の多くは自然に軽快していく一方で、偽関節の形成や進行性の椎体圧潰を起こし、痛みが長引いて日常生活の低下や神経の症状につながる例も少なからずあると報告されています。

「そのうち治る」と様子を見ているあいだに状態が変わることがある、ということです。

すぐに整形外科を受診してください
  • 痛みが日ごとに強まっている、または新たに強い痛みが出た
  • 体を動かしたときの痛みが強く、寝返りや起き上がりができない
  • 足のしびれや、足に力が入らない感じがある
  • 排尿や排便がしにくい
  • 転倒や尻もちのあと、腰や背中の痛みが続いている

これらに当てはまる場合、マットレスを検討している場合ではありません。できるだけ早く整形外科を受診してください。

次の骨折を防ぐ視点も欠かせないため

一度圧迫骨折を起こした方は、ほかの椎体にも新たな骨折を起こす可能性があります。骨粗鬆症の治療が並行して必要になるのはこのためです。

寝具を整えることは、起き上がりの負担を減らすうえで意味があります。ただしそれは骨の状態への対応ではありません。骨密度の検査や治療については、主治医と相談を続けてください。

大分市のゆらぎ整骨院に相談する

当院では、どの姿勢や動作で症状が出るかを確認したうえで、日常の動作や寝具についてご相談に応じています。医療機関での対応が必要と判断した場合は、受診をおすすめしています。

大分市周辺で、圧迫骨折後の腰や背中の症状にお困りの方は、一度ご相談ください。

まとめ

圧迫骨折後のマットレス選びは、横向きで肩が沈む余地があること、起き上がるときに沈み込まず支えになること、腰の位置が落ち込まないことの3点に絞られます。

横になった姿勢と体を起こした姿勢とでは、椎体にかかる力が変わります。だから問題になるのは寝ているあいだではなく、起き上がる瞬間です。肩は沈んでほしいが腰は沈んでほしくないという相反する条件が、この症状の難しさです。

買い替えの前に、まず起き上がり方を変えてみてください。一度横向きになってから肘で押し上げる形にするだけで、朝の負担は変わります。それでも肘が沈んで力が入らないようであれば、そこが寝具を見直す理由になります。

参考資料

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