圧迫骨折をした80歳の母に合うマットレスを探している
82才の父が寝るとお尻が痛いと言っているから何とかしてあげたい
70代で腰に優しいマットレスを探している
高齢者のマットレス選びに関する相談は、ご本人よりも家族を含めた周囲の人からのほうが多いです。
父母や祖父母が、寝るときに痛みや不調で辛い思いをしている姿を見れば「何とかしてあげたい」と思う感情は素晴らしくもあり、当然のことですよね。わたしも同じ想いで祖母にマットレスをプレゼントした経験があります。
本ページは、そんな方に向けて「高齢者におすすめマットレスの選び方」を解説させていただきます。
医療機関・整骨院勤務経験15年以上。有名マットレスwebメディアの相談窓口担当として、延べ数千人以上のマットレスの相談を受けてきた経験から、高齢者におすすめのマットレスをお伝えさせていただきますので、ぜひご覧ください。
ページ下部にコメントを開放しています。
個別に質問や相談などございましたら、お気軽にコメントをいただければ近日中に回答させていただきます。
- 現接骨院院長(ゆらぎ整骨院)
- メディカルフィットネス施設勤務経験
- 15年以上、整体&睡眠改善相談を行う
高齢者向けのおすすめマットレスを整骨院の院長が厳選
結論から申し上げます。
わたしの経験のなかで、高齢者におすすめマットレスは以下の3つを厳選させていただきます。
- モットン
- IWONUプレミアム
- サカイ敷布団
多くのマットレスのなかでも、以下の3つのマットレスは価格&品質ともに群を抜いたマットレスだと感じています。
また、高齢者の体にも優しく寝心地も良いマットレスのため、これまでのマットレスが寝づらく感じていた方々には、とくにおすすめです。
モットン
硬めのマットレスが好きな高齢者向け。
反発力が高く寝返りのうちやすさは◎。腰痛対策にもおすすめの高品質マットレス。
IWONU
硬さをカスタマイズしたい高齢者向け。
背中・腰・脚部分が三分割されており、裏表の硬さを好きにカスタマイズできます。
サカイ敷布団
質の高い敷布団をお探しの高齢者向け。
反発力が高く寝返りがうちやすいにも関わらず、柔らかな寝心地が◎。保温性も高い。
わたしが、この3つを高齢者におすすめのマットレスとしておすすめしたのには理由があります。
その理由が、以下でお伝えする高齢者おすすめのマットレスの条件を満たすマットレスだからです。
高齢者向けのおすすめマットレス選び『3つの条件』
高齢者におすすめのマットレスを選ぶときは、以下の条件を満たすマットレスを選ぶようにしましょう。
- 低反発よりも「高反発」
- 硬さよりも「寝心地」
- 保証年数よりも「返品保証」
低反発よりも「高反発」
高齢者におすすめのマットレスは、低反発よりも「高反発」です。
この話をするとよく「年寄りには低反発が良いんじゃないんかえ?」と聞き返されますが、高齢者にも高反発をおすすめします。
おそらく、低反発が良いと思っている多くの高齢者の方が、低反発=柔らかいマットレスと認識をされていますが、反発力と柔らかさには関係性はありません。
高反発でも柔らかい寝心地のマットレスはありますし、その逆も同じです。
高反発が、高齢者のマットレス選びに欠かせない理由は「寝返り」にあります。
寝返りは、レム睡眠とノンレム睡眠を切り替えて眠りの質を向上させてくれる役割や、筋肉や関節が硬くなることを防いでくれるなど多くの役割を担っている大切な動作です。しかし、高齢になると、寝返りをうつ力が弱くなり思うように寝返りをうつことができなくなり、褥瘡は腰痛のリスクが高まってしまいます。
そのため、反発力の高いマットレスで寝返りをサポートしてあげなけらばならないため、反発性の高い「高反発マットレス」が高齢者には必要なのです。
硬さよりも「寝心地」
高齢者は、硬さにこだわるよりも「寝心地」を優先させてマットレスを選びましょう。
たとえば、これが若中年層であれば、寝心地よりも硬さを優先させるようおすすめします。
なぜなら、その場の満足(寝心地)よりも将来の体のために理想的な硬さを選ぶ必要があるからです。
しかし、高齢者の場合は時として「今」を優先させなければならない場合があります。
多少、睡眠姿勢が崩れやすいマットレスでも、ご本人が「このマットレスの寝心地が好き」と仰るのであれば、その意見を優先させるべきでしょう。
保証年数よりも返品保証
高齢者におすすめのマットレスは、保証年数の長さよりも「返品保証」が付いているかが大切です。
たとえば、10年以上の保証が付いている高額マットレスよりも、60日の返品保証が付いているマットレスのほうが高齢者にとっては有益だと考えます。
返品保証は「このマットレスの寝心地が気に入らない」というような個人的な理由で商品を返品できるのが特長です。
ご高齢になるほど、外出してマットレスを選びに行くことが困難になります。そのため、通販でマットレスを購入される方も多いでしょうが、返品保証が付いているマットレスは気に入らなければマットレスを返品できるため、リスク無く自宅に居ながらマットレス選びができるためおすすめです。
圧迫骨折・褥瘡など「お悩み別」おすすめマットレスを紹介
具体的な実例とともに、おすすめのマットレスとその理由をお伝えさせていただきます。
ご自身、またはご家族の状況と照らし合わせながらご覧ください。
圧迫骨折で背中・腰が痛くて眠れない
圧迫骨折などにより、腰や背中が曲がって痛くて眠れない場合は寝方のメインとなる「横向き寝」がしやすいマットレスを選ぶ必要があり、わたしの知るかぎりでは「IWONUマットレスプレミアム」が一番のおすすめマットレスです。
横向き寝に適したマットレスは、肩への圧迫感が少ないマットレスです。
硬すぎるマットレスは横向き寝になったときに肩が圧迫されるようになり寝づらさを感じてしまいます。
従って、横向き寝に適したマットレスは柔らかいマットレスになりますが、ただ柔らかいだけでは意味がないどころから、睡眠中の姿勢が崩れやすくなりかえって眠りの質を低下させてしまうリスクがあります。
つまり、寝心地は柔らかいと感じつつも、実は睡眠中の姿勢を崩さない硬さを持ったマットレスが横向き寝に適したマットレスになるため「IWONUマットレスプレミアム」が一番おすすめのマットレスになります。
褥瘡の予防ができるマットレスを探している
褥瘡の心配がある方は介護用ベッドを中心にマットレス選ぶを行うことをおすすめします。有名なマットレスでいえば「パラマウントベッド」ですが、介護認定がなされている場合は介護保険を適用してのレンタルや購入ができるため事前に購入方法をしっかりと把握しておきましょう。
褥瘡といっても実は、体がまったく動かせない人・多少は動かせる人・かなり動かせる人によっておすすめのマットレスも変わってきます。
もちろん、先述したように介護用ベッドを購入することが一番の対策にはなりますが費用が高いというデメリットもあります。
もし、現在ご自身で体を動かせる人で褥瘡の心配をされている場合であれば、寝返りが抜群にうちやすい「モットン」を使用してみるのも良いかもしれません。
モットンは、寝返りのうちやすさだけでなく「体圧分散性」にも優れています。体圧分散性の高いマットレスが褥瘡の予防に効果的なことは「日本褥瘡学会」も推奨しているポイントのため信ぴょう性は高いでしょう。(※1)
(※1)褥瘡の予防について|日本褥瘡学会 (jspu.org)
お尻や背中の骨があたって痛い
お尻や背中の骨があたって痛い場合は「モットンマットレス」か「IWONUマットレスプレミアム」のふたつがおすすめです。ニトリなどでマットレスを購入する場合は、低反発を選んでしまいがちですが、高反発系のマットレスを購入するほうがよいでしょう。
ご高齢になると、筋肉が細くなってしまい全体的に痩せ型になる方も少なくありません。そのような状況でマットレスに寝ると、お尻や背中の骨がマットレスに直接あたるような感覚になってしまい痛みを感じる高齢者もいます。
このような場合では、どうしても柔らかいマットレスを選んでしまいがちですが、柔らかいマットレスは睡眠中の姿勢を崩してしまいかえって眠りの質が悪くなるリスクもあるため要注意です。
そのため、柔らかさを感じつつも睡眠姿勢を崩さない安定性のあるマットレスを選ぶことが重要であり、先述したように「モットンマットレス」か「IWONUマットレスプレミアム」がおすすめという結論に至ります。
マットレスではなく「敷布団」を探している
敷布団でおすすめは「サカイ・リカバリーデザイン敷布団」の一択です。どうしても柔らかいだけになりやすい敷布団が多いなか、高反発素材を使用した寝返りのうちやすい高品質の敷布団は、わたしの知るかぎりではサカイ敷布団のみです。
敷布団に慣れ親しんだ生活から、いきなりマットレスの生活に切り替えるのは大変難儀なものです。
しかし、近年では圧倒的にマットレスのほうが多くの種類があり、ひとり一人のお悩みを解決できるものはあることは否めません。
そんな中で、マットレスと同等かそれ以上の品質の敷布団は大変貴重な存在です。
有名マットレス(トゥルースリーパーなど)を整骨院の院長が評価
今回ご紹介した高齢者におすすめのマットレスは知名度があまり高くありません。
やはり購入者の心理からすると「有名マットレスのほうが良いのでは?」という気がしてしまいますよね?
そこで、有名マットレスをいくつかピックアップして個人的ではありますが評価をさせていただきました。
ぜひ、今後のマットレス選びの参考にしてみてください。
「トゥルースリーパー」は高齢者におすすめ?
トゥルースリーパーは高齢者には、あまりおすすめできません。
理由は以下のふたつです。
- 熱がこもりやすい
- 寝返りがうちづらい
トゥルースリーパーは低反発のウレタンを使用したマットレスです。寝心地は柔らかく、包まれるようなフィット感が人気のマットレスですが、裏を返せば「熱の逃げ道がない」「反発力が弱いため寝返りがうちづらい」というデメリットがあります。
ただし、柔らかい寝心地を好む人にはトゥルースリーパーの寝心地がばっちりとハマる場合もあります。
先述したように、高齢者においては寝心地を優先したマットレス選びをしても良い場合があるため、気になる方は一度試してみる価値はあるでしょう。
「エアウィーヴ」は高齢者におすすめ?
マットレスの性能としては、エアウィーヴは高齢者におすすめです。
エアウィーヴの特長はおもに以下の2つがあげられます。
- 熱がこもりづらい
- 寝返りがうちやすい
エアウィーヴは独自のファイバー素材を使用した熱がこもりづらいマットレスです。また、一定の反発力があるため寝返りもスムーズにうつことができることも特長です。
ただし、ひとつ懸念材料があります。エアウィーヴの寝心地は「好き嫌いが分かれる」ということです。
こればかりは、一度試してみないことには判断がつきません。
傾向としては、柔らかい寝心地を好む人には向いていない気がします。ただし、硬い寝心地が好きな人でもエアウィーヴの独特の寝心地を好まない人もいるためご注意ください。
「ニトリ」は高齢者におすすめ?
ニトリのマットレスは「Nスリープハードタイプ」がおすすめです。
Nスリープハードタイプは、ポケットコイルを使用したマットレスで「ハード」という名前をついていますが、硬すぎることはなく寝心地も優しいつくりが特長です。
また、ニトリは全国に展開する有名家具屋のため、実際にニトリへ行ってマットレスの寝心地を試すことができます。
ただし、価格が少し高い点や返品に対応していない点などを総合的にみると、序盤でご紹介した「モットン」「IWONU」「サカイ敷布団」がおすすめです。
医療機関への相談も忘れずに
まず、大前提として寝つきが悪くなったり、身体の痛みや不調を感じたりした場合には医療機関への相談が先決です。
また、介護認定の状況等によって福祉用品がレンタルできる場合もあります。
そのため、ご自身だけで判断することなく周囲の人への相談も積極的に行っていきましょう。
私も、分かる範囲であれば何でもお伝えさせていただきます。ぜひ、コメントをご活用ください。
コメント
コメント一覧 (2件)
大変参考になりました!
整骨院の先生ということで信頼性も高く、現在母のマットレスの買い替えを検討しているのですが方向性が絞れてきた気がします。
ひとつ質問をさせて頂きたいのですが、わたしの母は現在体重が30kg台と痩せ型です。
もし、モットンを購入するとなると硬さは140Nを選ぶのが適切でしょうか?
公式では30kgの体重では140Nが推奨されていますが、先生のご意見もお聞かせ頂けると幸いです。
ゆーりんさん、ご質問ありがとうございます!
当ページを拝見いただき方向性が絞れてきたとのこと、大変嬉しく思います(^^)
質問の件ですが、仰るとおりモットンの硬さは140Nが良さそうです。
170Nは寝心地としては、硬くてしっかりとした感覚があります。
硬いマットレスが好きな人であれば170Nでも良さそうですが、お母さまのように痩せ型の場合は140Nを選ぶのが無難でしょう。
ただし、モットンはサイズ交換もできますし、気に入らなければ90日の期間であれば返品もできます。
そのため、まずは140Nを購入されてみてサイズ交換・返品を検討してみてはいかがでしょうか。
何かご質問等ございましたらお気軽にご返信ください!!