何をしても睡眠の質が良くならない‥
マットレスで睡眠の質なんて変わらないでしょ
そりぁ、睡眠の質をよくできるものならしたいですよね?
でも、現実はなかなか難しいものです。
わたしは、柔道整復師として整骨院を15年間経営していますが、「睡眠の質が悪い」と自覚されている方は、来院される方の70%近くを占めている印象です。
もちろん、みなさん睡眠の質を向上させようと色々試しています。
そんな中でよく聞かれるのは「マットレスで睡眠の質って変わるの?」という質問です。
本ページでは、そんな疑問に大分市のゆらぎ整骨院で院長を務めるわたくし「中村」がわかりやすく解説させていただきます。
マットレスで睡眠の質は変わらない?

結論から申し上げます。
マットレスで睡眠の質は変わります。
あっ。もう一言だけ付け加えさせてください。
マットレスで睡眠の質は、めちゃくちゃ変わります。
誰ですか!?マットレスで睡眠の質は変わらないって言っている人は。
たぶん、その人は適切なマットレスを選ぶことが出来なかったんですね。それで、「マットレス替えても意味ないじゃん!」ってなってしまったんだと思います。
気持ちは分かります。思いきって買い替えたマットレスが全然自分に合わなかったときの絶望感‥。辛いですよね。
でも、だからと言って「マットレスで睡眠の質は変わらない」という結論になるのは飛躍が過ぎます。
何度でも言います。マットレスで睡眠の質は変わります。

感情論ばかりになっていますね。ごめんなさい。
以下では少し専門家らしく、マットレスで睡眠の質が変わる理由をお伝えさせていただきます。
マットレスで睡眠の質が変わる「性質」とは

マットレスで睡眠の質は変わります。
少し付け加えると「マットレス次第で睡眠の質は変わります」
というのも、マットレスと言っても製品によって性質がまったく違うんです。
つまり、睡眠の質を向上させるマットレスもあれば、睡眠の質を低下させるマットレスもあります。
では、どのような性質が睡眠の質を左右させるのでしょうか。以下でくわしく解説していきます。
寝心地
寝心地がマットレス毎にまったく違うことはご存知だと思います。
当然ながら、寝心地が悪いマットレスに寝ると寝付きが悪く心身ともにストレスを感じてしまうため、十分な睡眠が取れません。つまり、睡眠の質が悪くなります。
では、寝心地の良いマットレスで寝ると寝付きが良くなり睡眠の質が向上するのかと言えば必ずしもそうではありません。
良質な睡眠を取るためには、自分に合った寝心地のマットレスを選ぶことが大切ですが、ただ寝心地が良いだけではダメです。
以下で解説する反発性や通気性などを加味したマットレスを選ぶことが、睡眠の質を高めるためには重要になります。
このように、「寝心地」というポイントだけでもマットレス選びは奥深いのです。それだけに、「どのマットレスを選ぶのか」で睡眠の質は大きく変わります。
反発性
マットレスの反発性がマットレス毎にまったく違うことをご存知でしょうか?
マットレスの反発性と言えば「低反発か高反発」を2択のイメージを持たれる人が多いですが、そもそも低反発と高反発に数値的な定義はありません。
つまり、高反発のなかにも低反発のように反発性が低いマットレスも存在します。
高反発と言えど、マットレスによって反発性は全然違うという点をご理解ください。
さて、そんなマットレスの反発性は睡眠の質に大きな影響を及ぼすわけですが、具体的な説明をすると「寝返り」に大きな影響を及ぼします。
寝返りと睡眠の質は非常に深い関係にあり、適度に寝返りを打つほうが睡眠の質は高まる傾向にあります。
たまに、「わたし寝返りをうたない体質なの」という人がいますが、寝返りをうたない体質なんてありません。
寝返りをうたない体質という人は、マットレスのサイズが小さい・隣に人が寝ている・腰痛などで横向きでしか寝れない等の理由が必ずあります。


通気性
マットレス毎に通気性はまったく違います。
通気性の良いマットレスは、睡眠中の蒸れを防ぐだけでなく、深部体温の下降を適切にサポートしてくれるため質の高い睡眠をとることができます。
寝返りに関しても通気性が関係しています。
たとえば、通気性の悪いマットレスに寝た場合、寝返りを頻繁に打ち過ぎてしまい睡眠の質が低下する可能性があるのです。
寝返りは睡眠中に20~30回が理想とされています。通気性の悪いマットレスは、この回数以上の寝返りをうってしまう可能性があるのです。
睡眠の質が変わる(向上する)マットレスの特長

マットレスによって睡眠の質が変わることは何となくご理解いただけましたか?
では次に、睡眠の質が変わる(向上する)マットレスの特長をお伝えさせていただきます。
今後のマットレス選びの参考にしてみてください。
寝返りがうちやすいマットレス
寝返りは、体圧を分散し、血流を促進するために重要な動作です。
寝返りがしやすいマットレスは、適度な反発力を持っており、身体が沈み込みすぎない設計になっています。
特に腰や肩など、体重が集中しやすい部位をしっかり支えてくれるマットレスはおすすめです。
ちなみに、当院で人気マットレス4種類を比較した特集記事を公開しています。
当院の比較結果では、モットンが一番寝返りがうちやすいマットレスとなりました。


通気性が良いマットレス
通気性の良いマットレスは、快適な睡眠をサポートしてくれます。
特に、睡眠中の深部体温低下にはマットレスの優れた通気性が不可欠です。
通気性のよい素材は、ファイバー系・コイル系などがありますが、近年ではウレタン系素材でも通気性のよいマットレスが続々と登場しています。
サイズが大きいマットレス
少し大きめのサイズのマットレスを選ぶことも睡眠の質を向上させるためには必要です。
男性であれば、シングルではなくセミダブル以上の大きさが欲しいとことです。
小さなサイズでは、寝返りをうつたびに身体がマットレスの端に触れるため、無意識のうちに睡眠が妨げられ、次第に寝返りをうたなくなる可能性があります。
必要以上に大きなマットレスは必要ありませんが、男性であればセミダブル。女性であればシングル以上のマットレスで寝るようにして、セミシングルやソファーなどで寝ることは避けましょう。

マットレス以外の睡眠の質が変わるポイント
マットレス以外にも睡眠の質を変えるポイントがあります。
睡眠の質を向上させたいと本気でお考えの方は、マットレス以外のポイントもしっかりと押さえておきましょう。
光を取り入れる
睡眠の質には、光の影響が大きいことが知られています。
簡単に説明をすると、起きたら「光」を浴びて、寝るときは「光」を浴びないことが大切です。
これは、概日リズムと呼ばれる人の体に搭載されている体内時計のようなものに関係しています。
たとえば、朝目が覚めるのも、夜眠たくなるのも体内時計が働いているからです。
この体内時計は、光を取り入れることで上手く作動しています。
そのため、朝起きたときにカーテンを閉めっぱなしにして暗い環境で過ごしたり、夜寝る前に煌々とした部屋のなかで過ごしたりすると次第に体内時計が乱れて昼夜逆転の生活になったり、日中に激しい眠気に襲われたりして睡眠の質が低下してしまいます。
そうならないためにも、光をうまく取り入れながら体内時計を正常化させることが睡眠の質を向上させるためには必要なのです。
参考:概日リズム睡眠障害と光|秋田大学医学部精神科学講座 三島由美子,三島和夫 国立精神神経センター精神保健研究所 大川 匡子
衣服(パジャマ)にこだわる
パジャマは通気性や吸湿性の良い素材を選ぶと、快適な睡眠が得られます。
また、着心地のよいパジャマを着ることも睡眠の質を向上させるためには重要で、化学繊維よりも綿やシルクなどの天然素材が肌触りがよい傾向にあります。
近年では、パジャマの種類も豊富で、メーカーによって「リカバリーウェア」と呼ばれる疲労を効率よく回復させるパジャマを開発&販売しているところもあります。
お風呂で体温調整をする
体温調節は睡眠の質に大きく関係します。
たとえば、寝る直前に熱いお風呂に入ると、深部体温が下がりにくく、スムーズな入眠ができないことがあります。
おすすめは、就寝の2~3時間前の入浴です。
就寝の2~3時間前に入浴をすることで、就寝の少し前から次第に体温が下がりやすくなりスムーズな入眠ができるようになります。
仕事等で、どうしても就寝前の入浴になる方はシャワーなど簡易的な方法で済ませるようにしましょう。
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