全く寝返りしない大人って普通?睡眠の質への影響は?柔整師が解説

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朝目覚めたとき、「あれ?寝たときと全く同じ姿勢だ」と感じたことのある大人は多いでしょう。

1回だけならまだしも、寝返りが少ない、または全くしない状態が続くと「これって普通?」「何か体に問題があるの?」と不安になりませんか?

実際に、わたしの経営する「ゆらぎ整骨院」へも寝返りに関する不安や疑問を口にされる方は多くいらっしゃいますが。

本ページでは、寝返りをしない原因やその影響、さらに日常生活で取り入れられる改善策について、柔道整復師の視点から詳しく解説します。

このページを読めば、睡眠の質を高め、心地よい目覚めを迎えるためのヒントが見つかるかもしれませんよ。

目次

大人で全く寝返りをしないのは普通?柔道整復師が回答

大人で全く寝返りをしないのは普通?柔道整復師が回答

大人で全く寝返りをしない状態は、普通ではありません。

とは言え、体に重大な病気が潜んでいるという可能性も極めて低いでしょう。

しかし、寝返りはして欲しいですし、睡眠の質を考えればするべきです。

「自分は元々も寝返りをしない体質だから」と仰る人もいらっしゃいますが、そんな体質は残念ながらありません。

大半の人が、日々の生活の中の原因で「寝返りがうてなくなった」という解釈が正解です。

大人で全く寝返りしない原因は?

大人で全く寝返りをしない原因は以下の3つが考えられます。

  • 身体的要因
  • 環境的要因
  • 精神的要因

格好つけて少し難しい言い方をしてみました。でも、内容は何てことのない簡単な原因です。

以下で詳しく解説していきます。

身体的要因

身体的要因は、筋力や柔軟性の不足によって思うように寝返りがうてなくなる状態を指します。

寝返りをうつのって、お尻と背中にグッと力を入れて体を捻らないため意外と筋力を使うんです。

そのため、若いうちは何の苦労もなく寝返りが出来ていても、加齢と共に筋力や柔軟性が不足して寝返りがうてなくなることがあります。

また、腰痛や肩こり、関節炎などの痛みがある場合、寝返りをすると痛みが増強するため、体が無意識のうちに寝返りをしないよう制御するケースもあります。

環境的要因

環境的要因の代表的なものは「マットレス(寝具)」です。

なかでも、反発性が低いマットレスは寝返りのサポート性能が著しく欠けているため、反発性が低いマットレスを長期間使用していると大人でも寝返りをしなくなるケースがあります。

また、サイズの小さいマットレスやソファーで寝ることで物理的に寝返りをするスペースがない環境で寝ていると次第に寝返りをしない体になってしまうことがあります。

精神的要因

精神的要因は、おもにストレスが関係しています。

ストレスや不安が強い状態では、寝ている最中でも体がリラックスできず、寝返りの頻度が減ることがあります。

さらに、睡眠時無呼吸症候群などの障害がある場合、睡眠中の自然な動作が制限されることがあります。

そもそも寝返りってしないとダメなの?

そもそも寝返りってしないとダメなの?

寝返りは睡眠には必要な動作です。つまり、寝返りはしないとダメです!

では、どのような理由から寝返りが必要だとお伝えしているのかは以下をご覧ください。

  • 熱がこもるのを防ぐ
  • 筋肉の硬直を防ぐ
  • レム睡眠とノンレム睡眠の切り替え

寝返りは、一晩の間に20〜30回程度繰り返されることで、体にかかる圧力を分散し、血流をスムーズに保つ働きがあります。

また、関節や筋肉の硬直を防ぐことで、腰痛や肩こりを回避して快適な朝を迎える役割も担っています。

また、寝返りはレム睡眠とノンレム睡眠の切り替えの役割を担っていることも分かっており(※1)、質の高い睡眠を取る0ために寝返りは重要な動作だと言えます。

(※1)寝返りから見る睡眠|大阪教育大学

寝返りをするための方法を柔道整復師が解説

大人で全く寝返りをしない状況を改善するためには、以下の方法をお試しいただくことをおすすめします。

寝具を見直す

まずは今すぐに寝具を見直してみましょう。

へたりや凹みがある場合は、直ぐに寝具の買い替えご検討ください。

また、反発性が低いマットレスは寝返りの妨げになるため反発性が高いマットレスを買うことをおすすめします。

専門店で実際に試してみることもおすすめですが、正直なところあまりにも高額なマットレスは必要ありません。

現在では、通販などで3~5万円台でかなり良質なマットレスを購入することができるため、色々な購入方法をご検討いいただくことをおすすめします。

筋力トレーニングやストレッチの習慣化

寝返りには適度な筋力や柔軟性が必要になるため、日常から筋力トレーニングなどの運動やストレッチの習慣化が重要になります。

筋力トレーニングは、スクワットや腹筋・背筋などの自重トレーニングで十分効果が期待できます。また、ストレッチは毎朝のラジオ体操などがおすすめです。

生活リズムの見直し

生活リズムの見直しは睡眠の質を高めてくれるため、結果的にスムーズな寝返りがうてるようになるためおすすめです。

特に、見直して欲しい点が「休日と平日の起床時間の差」を短くすること。休日と平日の起床時間の差が大きくなればなるほど生活リズムが乱れてしまい結果的に質の低い睡眠になってしまいます。

まずは、最低でも1~2時間の差に留めることが大切です。

専門家の助けを借りる

改善が見られない場合や、睡眠障害が疑われる場合は、専門家に相談することをおすすめします。

睡眠外来などを設置している病院などがお近くにあれば、まずは専門医に相談してみるとよいでしょう。

また、鍼灸院や整骨院などで体のケアをしてもらうと良く眠れるようになる方もいます。

ひとりで悩まずに専門家の力を借りることで早期に問題が解決するかもしれません。

全く寝返りをしない状態を放置しないで

寝返りは、健康な睡眠を維持するために欠かせない動作です。

寝返りができない原因を正しく理解し、自分に合った対策をとることで、睡眠の質を改善することができます。

適切な寝具の選定や日常的な体のケアを行うだけでなく、必要に応じて専門家の力を借りることも選択肢の一つです。

健康的な睡眠を手に入れ、心身ともに快適な生活を送りましょう。

この記事を書いた人

中村匠のアバター 中村匠 ゆらぎ整骨院 代表

整骨院歴15年以上(柔道整復師資格保有)。「腰痛解消には眠りから」の理論で、延べ2万人を超える腰痛施術にあたる。多くの人に腰痛解消のための眠りの知識を身に付けて欲しい想いで「ゆらぎの眠り」を開設。

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